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しまむらとは、日本の流行の先端を担うアパレル販売店。 価格の安さが最大の特徴だったが、それゆえ最近スイーツどもがついに目をつけた。 オサレに必死でないもの御用達の店だったしまむらはもうない。 名前 コメント すべてのコメントを見る
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しまむらくん3DCG化ブログ http //srash672.blog.fc2.com/ ↑よかったら遊びに来てくださいね~ (´・ω・`)ノシ しまむらくんを3DCG化してみた~♪その1.jpg 掃除機でお掃除 HappyMerryChristmas 【井戸だった】 しまサンタ出発~♪ クリスマス準備OK? ニコニコテレビくんとしまむらくん ノダの精としまむらくん コーヒー飲む? ころころ しまパン三世 gifアニメ しまパン三世 おやすみなさ~い カウンター400キタ━━━(>ω<)━━━!! コタツと (´-ω-`)...zzz 団欒 オカンとおせんべ こたつの季節 もうどうにでもな~れ 【図に乗る】 シマムラ状態 きたか!! ハロウィン シマネチ! シマちゃんマン ナハッ! ナハッ! しまコブラ vs キングしまむらくん しまコブラ エアバイク 宇宙海賊シマムラ 13日のしまむらくん しまむランタン キタ━━━(>ω<)━━━!! あーぬこきたぬこ ボク シマえもん しまむら潜入 このスレはしまむらくんに監視されています② しまむらくん と どーもくん こちらスネーク! ディ●ニー来たんだ しまむらジャクソン ナンバーワンズ しまむらーマン3ポスター 【鏡】 【台風17号】ちょっとしまむらの様子見てくる ショートストーリーズ お買い物 【宝くじ3】←クリックで元ネタAAへ 宝くじ売り場 しまむら店舗 【トイレ貸してください】 願い事を言え編 審議中 しまむらくんiPhone壁紙apple トイレ貸してください しまむらくんiPhone壁紙 しまむらくん お茶タイム しまむらくん ラーメン ズズー あたためますか? しまむらファミリー しまむらくんのオトン デイリーしまむら キングしまむらくん ショボーン? ミ●キーしまむらくん しまむらくんのオカン ゆにくろくん しまむらジャクソン MOONWALKER しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)ダンス② しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)ダンス① しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)バージョン しまむらジャクソン スリラー(THRILLER)バージョン しまむらジャクソンスリラー そうだ しまむらくんと京都、行こう 右サイドメニュー ショートストーリーズ/お買い物 【万引き】 よりしまむライダー ユニクロ行ってくる 大丈夫? 願い事 しまむらは我が店舗 このスレはしまむらくんに監視されています しまむらくんを3DCG化してみた~♪その1.jpg 掃除機でお掃除 HappyMerryChristmas 【井戸だった】 しまサンタ出発~♪ クリスマス準備OK? ニコニコテレビくんとしまむらくん ノダの精としまむらくん コーヒー飲む? ころころ しまパン三世 gifアニメ しまパン三世 おやすみなさ~い カウンター400キタ━━━(>ω<)━━━!! #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 (カウンター400キタ━━━(>ω<)━━━!!.jpg) コタツと (´-ω-`)...zzz #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 (コタツと (´-ω-`)...zzz.jpg) 団欒 オカンとおせんべ こたつの季節 もうどうにでもな~れ 【図に乗る】 シマムラ状態 きたか!! ストーリーフルバージョンは「しまむらくん3DCG化ブログ」 http //srash672.blog.fc2.com/ で確認してくださいね~ (´・ω・`)ノシ ハロウィン シマネチ! シマちゃんマン ナハッ! ナハッ! しまコブラ vs キングしまむらくん 画像の続きは しまむらくん3DCG化ブログ http //srash672.blog.fc2.com/ まで遊びに来てください しまコブラ エアバイク 宇宙海賊シマムラ 13日のしまむらくん しまむランタン キタ━━━(>ω<)━━━!! #ref error :画像URLまたは、画像ファイル名を指定してください。 (キタ━━━(>ω<)━━━!!.jpg) あーぬこきたぬこ ボク シマえもん しまむら潜入 このスレはしまむらくんに監視されています② しまむらくん と どーもくん こちらスネーク! ディ●ニー来たんだ しまむらジャクソン ナンバーワンズ しまむらーマン3ポスター 元にしたポスターと見比べたい人は しまむらくん3DCG化ブログ http //srash672.blog.fc2.com/ ↑に遊びに来てください 【鏡】 【台風17号】ちょっとしまむらの様子見てくる ショートストーリーズ お買い物 【宝くじ3】 ←クリックで元ネタAAへ 宝くじ売り場 しまむら店舗 【トイレ貸してください】 願い事を言え編 審議中 しまむらくんiPhone壁紙apple ※iPhone4sまでの640×960なのでダウンロードして使えます 良かったら使ってください トイレ貸してください しまむらくんiPhone壁紙 ※iPhone4sまでの640×960なのでダウンロードして使えます 良かったら使ってください しまむらくん お茶タイム しまむらくん ラーメン ズズー あたためますか? しまむらファミリー しまむらくんのオトン デイリーしまむら キングしまむらくん ショボーン? ミ●キーしまむらくん しまむらくんのオカン ゆにくろくん しまむらジャクソン MOONWALKER しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)ダンス② しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)ダンス① しまむらジャクソン スムーズ・クリミナル(Smooth Criminal)バージョン しまむらジャクソン スリラー(THRILLER)バージョン しまむらジャクソンスリラー そうだ しまむらくんと京都、行こう 右サイドメニュー ショートストーリーズ/お買い物 【万引き】 より しまむライダー \ / (_O|・|O) ( ´・ω・) われらをねら~うくろいかげ~♪ ~~(=O┬O ◎-ヽJ┴◎ キコキコキコ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ユニクロ行ってくる (~) γ´⌒`ヽ {i i i i i i i i } ( ´・ω・) ( O┬O ◎-ヽJ┴◎ キコキコ (~) γ´⌒`ヽ {i i i i i i i i } ( ´・ω・`) ユニクロ行ってくる ( O┬O ◎-ヽJ┴◎ (~) γ´⌒`ヽ {i i i i i i i i } _____ ( ´・ω・) | しまむら →| ( O┬O  ̄ ̄ || ̄ ̄ ◎-ヽJ┴◎ キコキコ || 大丈夫? (~) γ´⌒`ヽ {i i i i i i i i } ( ´・ω・) キキーッ! O┬O ) ◎┴し'-◎ ≡ _,,..,,,,_ ./ ,' 3 `ヽーっ l ⊃ ⌒_つ `'ー---‐'''''" (~) γ´⌒`ヽ {i i i i i i i i } 大丈夫? ( ´・ω・)o,_ / つi'" ,' 3 `ヽーっ し─l ⊃ ⌒_つ `'ー----'''''" 願い事 ,___ o'⌒) `ヽ (i i i i i ☆i i) しまむらでほしいものを3つ言え ( ´・ω・) ( ∽) (~) ) ノ γ´⌒`ヽ (_ {i i i i i i i i } [il=li] (ω・` ) 3つもか・・・ )=(_ ( : ∪) (-==-) し─J `ー‐'' しまむらは我が店舗 このスレはしまむらくんに監視されています | | . . . . . . . . ... | | | | | . | |. . . . ... | | | | | . .. | | . ... | | | | | . . .... | |.. | | |  ̄ ̄ ̄ ̄ | |_______,| | | | |______ヽ| | ==============| | (~)――――┬ | | このスレはしまむらくんに ※※※※※※◎ | |´⌒`ヽ | | | 監視されています ※※※※※※※ | | i i i i i i } | | | ※※※※※※※ | |・ω・`) .| | | ※※※※※※※ | | : l,)____| | | ※※※※※※※ | |ノーJ .\| |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ \
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「世界一しまむら」本編 大学一年の春。彼、島村太一の恋は急展開へ向かおうとしている。 太一は教務課の入り口の近くにある壁に、ひっそりと姿を隠しながら、高校の入学式のときから片想いをしていた先輩――嶋村響也の背中が見つめていた。 入学式の会場である体育館を教えてもらってから、太一は響也に三年に渡って片想いをしていたのだ。 相手は二つ上であったため、すぐに卒業してしまったのだが、なぜかずっと忘れられずに、思いを胸に秘め続けていた。 それはきっと、島村太一にとって、初恋の人だったからだろう。 その後、学科は違うものの、彼と同じ揣摩邑大学に入学し、再会できたその日に告白をしようと決めていたのだが、まさか、こんなにも早くその日が来るとは思わなかった。 彼が教務課から出てきたら、告白しよう。 三年間、ずっと言えずに募らせていた愛の言葉を。 胸の鼓動の音が高鳴り、心拍数は異常なほどに跳ね上がる。 俯きながら、そのときを待っていると、扉が開いて閉じる音が聞こえた。 はっとして顔を上げると、太一の瞳の奥には忘れもしない初恋の人の顔が映った。 初めて見た私服の彼に、足を竦ませていると、ふと目が合う。 不味い、じろじろ見ているのがバレてしまっただろうか。 「道に迷ってんなら、この先の教務課に聞けよ。俺はこう見えて忙しい」 声を掛けられる日が来るとは……と、思わず感激していると、彼はそのまま無言で立ち去ろうとした。 こんなところで立ち止まるわけはいかないと、踵を返そうとした彼の黒いジャケットの裾を掴む。 「あの……法学部3年の、嶋村響也さん、ですよね? えっと、僕、文学部1年の島村太一っていいます……」 きょとんとした表情をされてしまった。 ああ、絶対に不審に思われている。まともに話したこともなければ、名前も知らないような相手に名前を知られているのは、さぞかし気持ち悪いと思われただろう。 けれど、この決心が揺らいでしまわないうちに、この思いを伝えておきたい。 三年間の集大成を今、大きな声で叫ぶ。 「そ、その、高校のときから、ずっと見ていました! 男同士で変かも知れませんが、先輩のこと大好きです!! 付き合って下さい!!」 一瞬、場がしんと静まった。 幸い、周辺には二人しかいなかったが、響也は驚いて仰け反ってしまっている。 何だかとても悪いことをしてしまったような気がしてしまい、小さく肩を落として落胆した。 「わっわっ、ごめんなさ……すみませんっ!!」 深々と頭を垂れて謝ると、視線を床に落としながら、緊張の色を張りつめさせて、嶋村がどんな反応を示すか、ただ静かに待つ。 頬が何だかやけに熱い。夏でもないのに汗まで吹き出てきた。 今、どんなひどい表情をしているだろう。 見られたくない。 けれど、響也の顔を見なければ、自分の知りたい答えは得られない。 「すまないが、俺には彼女がいる。それに、お前のそのセンスはいただけない。何だその格好。柄シャツにチェック柄のジャケットなんて、どう考えてもおかしいだろ」 彼女? センス? 機関銃のように脆い心を打ち抜いていく言葉に、気分が悪くなってきた。 あんなに熱かった頬から血の気が失せ、立っていることすら辛くなっていく。 嘔吐感すら覚え、ついに口元に手を当てて動けなくなってしまった。 「しかも、その服、しまむらだろ。俺はしまむらの服を着てるようなヤツは嫌いだ。憧れの先輩が見た目で付き合う人間を決めるようなヤツだって失望しただろ? けど、覚えとけ。夢は夢のままの方がいいときだってあるんだ」 踵を返して去っていく背中に手を伸ばす。 手を伸ばしても届かないのは分かっている。 それでも、この恋を、初恋を、諦めたくはない。 気分の悪さと絶望感で涙を零していた太一が、大声を張り上げて叫ぶ。 「僕、絶対先輩を振り向かせて見せます! 先輩が外見重視の方なら、先輩好みの男になってみせます! だから、そのとき、そのときにっ……!!」 それ以上は、込み上げてきた胃液のせいで上手く口にできなかった。 ただ無言でその場を立ち去る響也の姿が見えなくなると、力なく床へ崩れ落ちた。 胃が気持ち悪い。 吐き出せるものはすべて吐き出したと思ったが、まだ何か出そうだ。 多分、出るとしたら内臓的な何か。さすがにこれを体外に出してしまったら不味い。 メンタルは昔から相当弱い方だったとは思うが、ここまでひどくなるのは、恐らくこれが初めてだ。 募りに募らせた恋が、それも初恋が、木っ端微塵に打ち砕かれてしまうというのは、こんなにも辛いことだったらしい。 思い出しただけで、また胃がきりきりと激しく鋭い痛みを放ってくる。 いつまで経っても、男子トイレの個室から出ることができない自分自身の弱さや脆さにうんざりとしながら、ふと壁に身体を預ける。 初恋は叶わないから、儚く美しい。 それでも、三年という月日をかけて育んできたこの思いを、容易く諦めることがなぜだか惜しい。 違う。惜しいとか勿体無いとか、そんな下らない理由じゃない。 この初恋が、長しえに続くもので、心から世界一だと思えるほど、本物の愛だからそう思うのだ。 などと考えていたら、また涙が出てきた。 一体、どれだけここにあるトイレットペーパーを消費するつもりなのだろう。 そういえば、まだお昼ご飯も食べていない。授業にも行っていない。 入学して、響也に告白して、付き合って。 そんな順風満帆な学園生活を送れると思っていた。 一途にずっと思い続けていたのだから、この恋は絶対に実るという自信があったのだ。 なんて自意識過剰だったのだろう。 どこにそんな確信や根拠があったのだろう。 初恋は叶わないから、儚く美しい。 それを分かっていたはずなのに。 (ダメだ。こんなところにずっといたら、また自分に甘えちゃう……) 早く出ようと、慌てて扉のフックにかけていた鞄を取り出したが、あまりの教科書の多さに、ファスナーが閉じられなくなっているのを忘れていた。 気づいた頃にはもう遅く、購入したばかりの教科書が何冊かが、床にばらばらと飛散する。 拾い上げようと手を伸ばした瞬間、ふと涙で滲んでいる視界にテキストの一ページが飛び込んできた。 やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり 島崎藤村の「初恋」だ。 なぜだか、鮮烈に心に刻まれてしまい、それを何度も何度も、繰り返して読む。 センスがないと言われた、赤いチェックのジャケットの上に、涙が点々と滲み出す。 また涙が止まらなくなった。 「えーっ!? きょーちゃん、授業バックれるんじゃなかったのぉー?」 生徒が授業を受けに行った後の換算とした食堂で、二人の生徒が遅い昼食を摂っていた。 一人は先ほど太一を告白を拒絶した、嶋村響也。 そして、響也の正面に座り、頬を膨らませて大声を張り上げている金髪の軽い男は、美術科に所属する縞村義騎だ。 義騎よりも先に食事を済ませた響也が立ち上がり、義騎を見下ろした。 「すまん、今から遅刻して行く」 「つまんねぇー。俺、今から一時間ちょい、何しよぉ……」 「春の展覧会に出す絵画がどーのって前に言ってただろ。あれは終わったのか?」 「大方の目処はつきましたぁー!」 にこやかに両手でピースサインをして見せると、響也は溜め息をついた。 それはつまり、まだ安心できる状態ではないということだ、と。 冬の発表会のときも、同じことを言って大変な思いをしたというのに、まったく懲りないヤツだ。 「大方の目処がついている、ということは、完成間近ということなんだな?」 「そぉーだよ! 完成したら教授よりも先にきょーちゃんに見せてあげるかんね!!」 「じゃあ、俺の授業が終わるまでに完成したら、ご褒美をくれてやる」 「あっはは~。嬉しいけど、一日に二回はジョーダンキツすぎ! きょーちゃんどんだけ盛ってんの? ハツジョーキ?」 「さぁな」 「もぉーきょーちゃんってば! 妊娠したら責任取って結婚してくれよ?」 義騎の話に相槌を打って笑いながら、隣の椅子に置いていた斜め掛けリュックを担ぎ上げる。 授業に行ってしまうのだろう。 離れたくない。そう思って、引き止めようと手を伸ばしてしまった。 「俺、そろそろいく。またあとでな」 「うん。あとで校門前、ね……」 出しかけた手で、ぼんやりと手を横に振っていると、いつの間にか響也は見えなくなっていた。 素直に微笑むことのできない自分に嫌気が差し、頭を抱える。 残されたのは、響也が片付けずに置いておいたトレイと、義騎のトレイ。 そして、義騎がただひとり。 窓の外で、風に靡いて散っていく桜の花弁をぼんやりと眺めながら、ぽつりと呟く。 「妊娠、すりゃぁいいのに……」 少し身を乗り出して、ご飯粒が残ったままのスプーンを手に取った。 何やってるんだろうなぁと、浅はかな自分を嘲笑いながら、窪みにそっと口付けて舌先を這わす。 まるで、舌と舌を絡み合わせる口付けをするように。 「か、課題しよ……またきょーちゃんに怒られちゃう」 トレイを返却すると、騒々しく美術室に向かう。 (俺はきょーちゃんの妻。だから、誰にもきょーちゃんはやんねぇし……) 足早に渡り廊下を歩いていると、嫌な風とともに薄紅の花弁が義騎の頬を横切った。 また空を見上げる。 からっと晴れ渡っていたはずの空が、いつの間にか灰色に濁っていた。 義騎の赤いチェックのジャケットを、雨がぽたぽたと濡らし始める。 (きょーちゃん、傘持ってきてるのかなぁ……) そんなことを考えながら、また美術室に向かって足を早めた。
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しまむらは、ギコっぽいぽい一般の住民である。 男性配信者。 配信でギターの弾き語りをする。 男性ボーカルの邦楽を色々歌える。 パワフルな歌声。 ととファンの1人 ギャンブラーしまむらー 芸達者 ←なんの? アカギのモノマネがうまい アドリブがすごい おだてるとすぐにぼろが出る 可愛い顔してるが時々キメ顔でキリッとする すぐダジャレを言う すべっても押し通す ※編集する前に、編集ルール、ぶんしょうのかきかた、をお読みください。他者の文章を編集・削除できるのは管理人とメンバーだけです。(管理人)
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初売りはしまむらへ
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「世界一しまむら」本編 2 ある程度、体調が落ち着いた頃には、もうとっくに食堂の閉店時間を過ぎていた。 購買部は夕方遅くまで開いているものの、昼休みにはほとんどのお弁当や惣菜は捌けてしまっているだろう。 胃の中が空っぽで、逆に腹痛がひどい。 入学早々、なんて不幸なのだろうと思うも、全て自分の自業自得だ。 自分にうんざりとしながら、お腹すいたと小さく呟くと、その近くにあった椅子に座り、ぼんやりと視線を少し横に移す。 先ほど、告白して打ち破れた場所が視界に映り込む。四年間、あの場所がずっとトラウマになるのだと思うと、かなり気が重たい。 「バランス栄養食くらいなら売ってるかなぁ……」 またぼそりと独り言を呟くと、視界に小走りで駆けて行く濡れ鼠になった男の姿が飛び込んできた。 太一がいることに気がついたのか、ふっと視線をこっちに向けてきたが、一瞬だけ目が合ってしまい、首を傾げられる。 見ていませんでしたアピールをしたつもりでいたが、どうもしきれなかったようで、こちらに向かって足音が近づく。 自分の目の前に来たところで、彼が手にしていた画材道具についているネームプレートが映った。 二年美術科西洋絵画専攻、縞村義騎。 それを一目見て、彼が先輩であること、そして、自分とは学科が違うことが分かる。 「どーしたの? 迷子?」 自分と同じくらいの目の高さまでしゃがみ込み、優しい声色で問うた。 泣き止んだばかりの赤く腫れた太一の瞳が義騎の目に飛び込んできて、なぜだか、まるで他人事のように思えなくなってしまったのだ。 きっと、本人は何でもない表情をして、平静を装っているつもりなのだろう。 けれど、今の義騎になら分かる。 道には迷っていない。 ただ、今後の自分が行く先に迷っている、と。 「あ、え、えっと……先輩、おしゃれ、ですね」 思っていた言葉をふと口にしてしまい、慌てて訂正したが、義騎はただにこやかに笑っていた。 初対面の人に、なんて優しく接してくれるんだろう。 響也に冷たく当たられたばかりなので、優しくされるとつい安堵してしまう。 「……そのジャケット、俺とお揃いじゃん。だから、変に親近感湧いてきちゃって、ほっとけなくなったん。もしかしてメーワクだった?」 そんなことはないですと否定すると、義騎は、それならよかったと白い歯を見せる。 「似合ってるよ、ジャケット。自分の似合う服よく分かってんじゃん。俺より多分、似合うんじゃね?」 「あ……っえ?」 戸惑って困惑していると、可笑しいものを見たかのように笑いながら、ぽんぽんと太一の頭を撫でた。 「俺さ、最初すっげーシンプルな格好しててね、すげーオサレな幼なじみに、てめーみてぇなハデなヤツにそんな格好似合わねぇーんだよこのビチクソがって、チョーブチギレられたんよ」 多少の誇張はあるだろうが、何て口の悪い人なんだろうと、太一は僅かに苦笑いを浮かべる。 それでも、楽しそうに話を続ける義騎を見ていると、どことなく親近感が湧いてきて、嫌なことを全部吹き飛ばしてくれるように思えた。 だから、どんなに小さくて他愛のない下らない話でも、最後まで聞けたんだと思う。 こういう人と友達になりたいなと、心のどこかで思えてくる。 せめて、学科が同じだったらよかったのにと、思えてくらいに。 「そこで薦められたのがさ、しまむらだったんだよ! しまむらってすげーよなぁ。安いくせに結構いろんな服置いてあるから、あれもこれも着てみたくなって、どう着こなせばいいか、逆にワケ分かんねぇよな!!」 「あはは、僕もそれです。買うのいいんだけど、家帰って着てみて、似合わないんじゃないかとか、どう着こなせばいいんだとかって……」 「だろぉ? 俺も最初に幼なじみとしまむら行ったとき、てめぇは地方から都会に来たおのぼりさんかこのゴミクズがーってキレられたもんだ。ここまで俺に近い感覚の人間初めてかも知んね!!」 太一の両手をがっしりと掴んで、義騎が深く頭を下げる。 あまりにも唐突すぎる出来事で、一体全体どうしてこうなったのかよく分からず、太一はただ目を丸くした。 「なぁ、ちょっと今から美術棟来てくんね? キミの意見が聞きたい!!」 真剣な瞳で言われ、断るにも断れなくなる。 しかし、センスのいい人に、センスがないと一刀両断されたばかりの人間が、専門的に美術をやっている人に意見などしていいものなのか。 いや、最初から意見できるような勇気や技量など、持ち合わせていないのだけれど。 断る言葉を捜して口篭っていると、急に義騎が立ち上がり、ぐいっと手を引かれ、よろめきながら立ち上がる。 「悩んでるくらいなら、とりあえず、俺の絵見てってよ! な、それならいいだろ?」 気迫に負け、見るくらいならと返すと、義騎は大袈裟にガッツポーズをして見せた。 「よっしゃ! じゃあ、ちょっとこっち来いよ……えーと……」 「文学部一年の、島村太一です」 「おっけぇ! じゃあ、行こうか、たいちゃん!!」 「えっ、たいちゃ……?」 聞き返そうとする間もなく、義騎は走り出した。 酔ってしまいそうなくらいの速さで。 それと同時に感じる。 流れていく桜並木の風景、身体中に感じる雨に濡れた冷たさ、晴れることのない胸の靄。 何だかすごく青春しているように思える。 けれども。 (……お腹がすいたなぁ……) 雰囲気や空気をぶち壊すように、空腹の音だけは鳴り続くのだった。 諸君、待たせたなの声とともに、騒々しく美術棟の一室の扉は開いた。 中では恐らく、義騎の同級生が作業をしていたのだろうが、義騎の一声により、ぴたりと全員の作業が中断された。 どの生徒の顔を見ても、目の下にクマを作っていたり、空気がピリピリと張り詰められていたりで、締め切りに追われ切迫した状況であることがひしひしと感じられる。 その空気に耐えられなくなり、思わず、義騎のジャケットの裾を掴んでいたが、突如、周りの空気は和やかになった。 「義騎、てめー余裕だな!」 「この子だぁれ~? 美術科志望の受験生? 可愛い~っ!!」 絵に向かって黙々と作業をしていた生徒たちが立ち上がって、義騎と太一の周りに集まる。 「ヨユーでもないし、受験生の子連れてきたわけでもないんだけどぉ、なんていうか、息抜き?」 「お前、授業以外でここに作業しに来たの初めてだろーが!!」 同級生に首を絞められ、ギブギブと手を振る義騎を見て、太一は羨ましく思った。 義騎の第一印象はすごくよかった。 そして、普段の義騎を知っている多くの人たちが、彼の人柄の良さを評価して、彼と接している。 きっと縞村義騎という人物は、普段から太一の第一印象通りの人なのだろう。友達が多いのも素直に頷けた。 そんか日常の風景の断片を遠目で眺めていた太一に、一人の女子生徒が声を掛ける。 「高校生じゃないってことは、うちの学校の生徒?」 「あ、はい。文学部の島村太一っていいます」 「へぇ~そっかぁ。可愛いからてっきり見学に来た高校生かと思っちゃった。ほら、あたしのお菓子あげる」 子ども扱いというか、小動物的扱いというか。 もう慣れているし、背に腹は変えられないので、ありがたくお菓子をいただく。可愛くラッピングされているのを見ると、女の子らしいなぁと感じ、少しだけテンションが上がる。 「よっしーと仲良いんだね。もしかして、アイツの彼氏との子どもって設定?」 「どっどどっどっどどどどっどっどっ、どういう、ここっここっこけっここけっ!?」 思わず食べていたクッキーを落としてしまいそうになったが、間一髪のところで受け止めた。しかし、動揺のあまり、舌を噛んでしまった。 一人でばたばたと慌てふためく太一の姿が彼女にとって、とても滑稽だったらしく、手を叩いて笑っている。 「あっははは、太一くん、最後ニワトリみたいになってる! 超萌える!!」 そんなに笑わなくてもいいのにとしょぼくれながら、もらったクッキーを一口かじる。 「けど、義騎に彼氏がいるのはマジね。アイツ、幼なじみの男と付き合ってるバイでさ、そのせいか昔は超キモがられたんだって。今もちょっと気にしてるらしいから、あまりそのことには触れないでいてくれると嬉しいな。義騎と仲良くしたいなら、なおさら」 「大丈夫です。そういうのに偏見はありませんから」 「そっか、ならよかった」 世間は狭い。 自分以外にもそういった性癖を持つ人が身近にいたなんて。 そう思いながら、友達とわいわい会話している義騎を見つめていた。 友達も多いし、好きな人もいるなら、毎日楽しいんだろうなと思っていたが、どんな人にも悩みの一つや二つはあるんだなとしみじみ思う。 自分や義騎だけじゃない。 きっと、響也も。 「おーい、たいちゃーん! たいちゃんどこー?」 眺めていた人ごみの中から、自分の名前を呼ぶ声が聞こえてくる。 返事をすると、義騎が人ごみを割いて、太一のところへ向かってきた。 「もぉー勝手にどっかいなくならないでよ」 「それは太一くんの台詞でしょ?」 義騎に向かって、彼女が一蹴すると、義騎が何か言いたそうな表情をして顔をしかめる。 「あるぇ、たいちゃん、蘭とも友達になったの? アブナイから付き合うのやめた方がいーよー。こいつ、男二人見ると掛け算したくなる人だからぁ~」 「さ、三次元ではやおい萌えしないわよっ!!」 「か、掛け算? やおい、萌え?」 「たいちゃんは知らない方がいいよ。世の中には知らなくていいことなんか、いっぱい、いーっぱい、あるんだからねっ」 「何言ってるの! 最近は腐男子だって増えてきてるんだから!」 「俺は一筋の人がいるからなぁ……」 女性と対等に会話ができる義騎をまた少し羨み妬みながら、ぼんやりと二人の会話をしている様子をじっと眺める。 彼女は島斑蘭といい、美術科のファッション学部に属しているモデルらしい。 街中でスカウトされて、今はファッション雑誌の専属モデルを務めているとのことだ。 その雑誌が創刊されたばかりとあり、知名度や認知度はまだまだ低いものの、今後の活躍を期待されているとかどうとか。 男性もののファッションですら疎いのに、女性もののファッションなんてもってのほかで、彼女の名前は初めて聞いたが、それは口にしないでおく。 後に義騎から聞いた話によると、本性はフジョシ(?)らしく、かっこいい男性を掛け算して楽しむ趣味を持っているらしい。 それにしても、義騎が盲目になるほど愛してやまない男性とは、どんな人なのだろう。 気になって仕方がなかったものの、そんな下世話な質問を初対面の人、ましてや後輩風情がするものじゃないと、言わずに胸に留めておく。 義騎のような人柄もルックスもいい人に愛されている人――きっと、すごく素晴らしい人なのだろう。 そんな空想に思いを馳せながら、ふと窓の外に目をやる。 先ほどまで降っていた通り雨はすっかりと上がり、橙色の夕陽が校門の桜並木を燦々と照らしている。 もうそんな時間なのかとはっとして、部屋の時計を見ると、十八時を過ぎていた。 早くしないと、帰宅するための最終バスがなくなってしまうと不安になり、話に花を咲かせている義騎のジャケットの裾をおずおずと引っ張る。 「ん、たいちゃんどした?」 「そろそろ最終のバスに間に合わなくなるので……」 「わぁぁ、ごめんよぉ! 強引に引っ張り出しといて、つい長話になっちゃった!!」 申し訳なさそうな声色で義騎が謝ると、すぐに蘭を別れを告げ、義騎と美術棟を後にする。 本当は義騎の会話を邪魔しないよう、一人でこの校舎を出ようとしたのだが、さすがに見ず知らずの美術棟から脱するのは困難を極める。 ついでに義騎も下校するとのことで一緒に来てくれたのだが……課題があまりできあがっていないと言っていたような気がする。大丈夫なのだろうか。 ああ、それこそ下世話な話か。 校門の桜並木を背に学校を出ると、近くにあるバス停でバスを待つ。先に帰ってもいいですよと言ったが、どうやら義騎もこのバスに乗るらしい。 「たいちゃん、どこ住み?」 「え、えっと、一丁目です」 「お、近いね! 俺、三丁目! そこ、ショッピングモール近くていいよねー。都会って感じ!」 「そう、ですね」 本を買いに行くくらいで、あまり買い物に行かないゆえ、ショッピングモールに行くことはさほどない。だから、特に気にしたことがなかった。 そんなだから、お洒落になれないのかも知れない。敗因の一部が分かってしまったような気がして、また微かに胃が痛む。 そういえば、今隣にいる彼とお揃いのジャケットを着ているということは、しまむらで服を買っているということではないのだろうか。 何か参考になるようなことを聞き出したいのだが、こういう人に限って、ファッション雑誌を読んで研究しているというような解答が飛び出しそうで、聞くにも聞けない。 「そうだ、今度ショッピングモール行こうぜ! 今日のお詫びに何か奢らせて!」 「そんな気にしなくてもいいですよ! 僕も楽しかったですし!」 「いーや、俺の気が治まらない! それに、そこのしまむらの店員さんから、春の大セールがあるって教えてもらったから、ついでに行きたいなーなんて。よかったら、一緒に何か見ようぜ!」 しまむら春の大セール。 つまり、安く服が買え、さらに、義騎のファッションを観察、参考にすることができる。これは絶好の機会だ。 「じゃ、じゃあ、一緒に行きま、す……」 心の中では快く了承していたが、奢りを楽しみにしている図々しい人間に思われるたくなくて、いつもの調子で答える。 脳裏に歓喜の歌が流れ出す最中、二人を乗せたバスが大学前のバス停を静かに離れていく。 今週の日曜日、一丁目のバス停で待ち合わせ。期待と興奮で心が躍る。 楽しげな太一の瞳には橙が夕闇に支配されて、暗澹の世界へと色を変えていた儚い色の空が映った。 先にバスを降りた義騎は去っていくバスに向かって、ひらひらと手を振った。 そして、そっと携帯電話を開き、数時間前にきたメールをふと読み返す。 『Re 今日中に提出しないといけない課題ができた。先に帰れ』 タイトルを入れる箇所に要件を書くほどだ。よほどのことだったのだろう。 おかげで、太一と知り合って楽しい時間を過ごすことができたのだが、義騎にとって、響也はすべてだ。 響也を幸せにできるなら、すべてをなくしてもいいと、そう思えるほどに。 用事があるなら仕方がない。 学科も違うから、何があるのかも分からない。 けれど、心のどこかで、心配と疑念が過ってしまう。 そんなことはしたくない。 けれど、そう思ってしまうのは、自分だけのものにしたい、愛という好意の気持ちがあるから。 何考えてるんだろうと自分を嘲笑いながら、バス停のベンチにすっと座り、メール作成画面を開く。 『きょーちゃん、課題進んでる?(o・ω・o)ノ゙ 俺は今日、友達ができたよーv(。・ω・。) 今度一緒に遊びに行く!(+`ω´+)』 少し迷った末、送信ボタンを押す。 メールの送信完了を確認すると、ズボンのポケットに仕舞い込んだ。 響也は元々メール無精なので、返事が返ってくることは期待していない。 ただ、このメールを見て、少しでも自分に振り向いてくれれば、あわよくば、嫉妬してくれればと、そう思ったのだ。 朝はいつも通りだったのに、突然――告白を受けて断ったあの瞬間から、何かおかしくなった。 いつもと違う。 否、あんな響也は見たことがなかった。 あれはまるで、新しい遊び道具を見つけた子どもような、瞳をしていたように思える。 (飽きられちゃったのかな、俺……) ベンチに足をかけ、膝を抱えて俯く。 そうして、数十分ほどヘッドホンで音楽を聴きながらメールの返事を待っていた。 だが、一向に返事はなかった。 よほど、無理難題な課題が出されたのだろう。 冷えて悴んだ手を吐息で温めながら、また数十分ほど待っていると、目の前にバスが止まった。 確かこれが、最終のバスだったはずだ。 ぱっとバスの出口を見上げると、薄手の黒いコートを纏った響也が降りてきた。 その姿を発見して、ばっと飛び掛かる。 最後に会ったのは数時間前だというのに、胸に突っ掛かっている不安のせいで、やけに長く会えずにいたような感覚がある。 コートを両手でぎゅっと握って背中を抱き締めると、響也は呆れたように小さく肩を竦めた。 「どうした?」 響也の声はいつも冷ややかだ。 でも、響也の発した言葉には、いつも感情の色が乗っていて、安心できた。 しかし、今は違う。 無味乾燥で、人間らしさがない。 まるで、義騎の突拍子な行動を見て、反射的に返事をする機械のようだ。 「きょーちゃんに、会いたかった。すっげぇ会いたかった」 「もしかして、それだけのためにここにいたのか?」 「へへっ、そーだよ」 屈託のない笑顔でそう答えると、響也は困ったような顔をして溜息を吐いた。 「昼に会っただろ? こんなことをして、風邪でもひいたらどうするんだ?」 「俺、バカだから風邪ひいたことないし! あ、メール、読んでくれた?」 「メール? ああ、読んだ」 「日曜日、遊びに行くんだ~」 「そうらしいな」 「羨ましい?」 「別に。どうせ課題がある」 あまりにも淡々とした口ぶりに、動揺せずにはいられなかった。 思えば、響也は確かに嫉妬なんてしたこともなかったし、束縛したいと思われたことも、独占したいと思われたこともない。 恋愛に関して淡泊なタイプの人間なんだろうと思っていた。 付き合ってから、今日まで、ずっと。 「今度、きょーちゃんも一緒に遊びに行こうね」 「悪いが、そろそろ進路を決める時期だから、あまり時間がない」 「あ……」 「お前もニュースくらい見てるだろ? 知っての通り、不況だからな。三年のうちから説明会に行くくらいはしないと」 「そ、そうだよね。けど、俺が学校卒業して、お互いに就職できたら、同棲したりとかしたいねっ!!」 「お前、就職できる自信あるのか?」 「うっ。そう、だよねぇ~……俺の学科や成績じゃ、到底、就職なんて……」 「もう少し、現実を見通した見据えた将来設定をするんだな」 「うん、ごめん……」 「俺たちのような関係だと、世間体っていうのもあるしな」 「そうだよ、ね……」 辛くて、苦しくて、身体が震える。 涙が落ちそうになるのを、唇を噛み締めて堪えていると、肩にふわりと黒いコートが乗った。 「俺のせいで風邪を引かれちゃ、たまったもんじゃない。帰るぞ」 「あ、うん」 コートに袖を通してベンチを立つと、先を行く響也の空いた手に手を伸ばす。 そして、その手を握ろうとして、すっと引っ込めた。 甘い理想ばかり見て、目の前にある現実を見ようとすることすら、響也に言われるまで気付かなかった自分に嫌気が差す。 それでも、少しくらい夢を見させてくれてもいいじゃないか。 ぽつりと、そんな独り言を零すと、前を歩いていた響也が足を止めて振り向く。 「好きだよ、義騎」 真っ直ぐに義騎の瞳を見据えて、そう言った。 泣きそうになった。 嬉しいからではない。 悲しかったのだ。 口にした愛の言霊に、感情が乗っていなかったから。 「うん、俺もきょーちゃんのこと好き! 愛してる!!」 精一杯の笑顔を作って、響也の手を握る。 その手は温かい。 だけど、どこか冷たい。 必死に堪えていた涙が一滴、右頬を密かに濡らした。
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